蓄電池の施工で気を付ける9つのポイント

信頼関係を気づき上げ、丁寧に説明しせっかくいただいた蓄電池の契約。設置に時間が掛かったり、予定通りに工程が進まないとお客様に不信感を持たれる原因になってしまいます。施工当日「しまった!」とならないためにも事前確認が大切です。

このコラムでは、販売店様・施工店様向けに、住宅用蓄電池の契約後からお客様のご自宅へ施工するまでの流れの中で、蓄電池の現場を回る営業マンがよく聞く施工時の失敗ポイントをまとめました。

iedenchiシリーズの場合の販売から購入までのフロー
ネクストエナジー・アンド・リソース:住宅用蓄電システムiedenchiシリーズの設置手順より抜粋

蓄電池の申請時に気を付けること

1.系統連携申請と変更申請

蓄電池の場合も太陽光発電システムと同様、電力会社をはじめとした各所への申請が必要となります。またユーザー様の住宅環境によって申請方法も3つに分かれます。

  1. すでに太陽光発電システムを導入済み、蓄電池のみ施工
  2. 太陽光発電システムと蓄電池を同時に導入・施工
  3. 蓄電池のみの導入・施工

  1. すでに太陽光発電システムを導入済み、蓄電池のみ施工の場合

  2. 主な対象は、2019年問題で卒FITを迎えたご家庭や、これから卒FITを迎えるご家庭など、いわるゆ「あとから蓄電池だけ追加する」場合です。こうしたすでに太陽光発電システムが設置済みのご家庭の場合、まず管轄の電力会社(一般送配電事業者)への系統連系申請が必要になります。系統連系申請許可が下りたら、次に経済産業省へ太陽光発電設備への「変更認定申請」を行います。蓄電池後付けのケースでは、「自家発電設備等の変更」に該当しますので、変更申請が必要となります。

  3. 太陽光発電システムと蓄電池を同時に導入・施工の場合

  4. 主な対象は新築住宅に新しく導入する場合に多くみられるパターンです。➀と同様に管轄の電力会社(一般送配電事業者)への申請を行います。次に、再生可能エネルギー電子申請システムにて、「太陽光発電システムの事業(計画)認定申請」を行います。その際に蓄電池の申請も行います。電子申請システム内に蓄電池に関する項目がありますので、そこに蓄電池の情報を入力します。

  5. 蓄電池のみの導入・施工の場合

対象となるのは、ご自宅に太陽光発電システムの設置がなく、同時に施工するご予定のない、蓄電池のみ導入の方です。この場合、経済産業省への事業申請は不要となり、管轄の電力会社(一般送配電事業者)への系統連系申請だけで大丈夫です。

2.補助金の申請

上の3つのパターンに共通して国や地方自治体から蓄電池に関する補助金を申請する場合、別途補助金を執行する団体への申請が必要になります。各地方自治体によって補助金の有無や要件、金額、申請方法が異なりますので、必ず事前に自治体へ確認しましょう。

蓄電池の電気契約時に気を付けること

3.分電盤の容量確認

蓄電池の施工時に忘れてはいけないのが分電盤の容量確認です。蓄電池を設置されるご家庭のアンペア数を事前に確認しましょう。蓄電池によっては出力に合わせて追加の分電盤を設置しなければならないケースがあります。 また、たとえ蓄電池自体が全負荷型でも、メーカーの指定する容量を超えて、追加の分電盤を設置するご家庭の場合、停電時もバックアップする特定負荷とバックアップを行わない一般負荷に分割した工事を推奨される場合がありますので、全負荷型の蓄電池を取り扱う場合、事前にメーカーへの確認が必要でしょう。

4.電力切替の有無

2016年4月1日以降、電気の小売り自由化が始まり、大手携帯会社をはじめとした新電力企業も増え、現在までに662事業者(令和2年7月1日時点)が登録されています。その中で様々なプランが提示され、ユーザー様は自由に選択できるようになりました。蓄電池を導入されるご家庭でも、電気代の見直しで電力プランの切り替えを検討される方がいらっしゃるかと思います。
ここで注意していただきたいポイントは、新電力へ契約を切り替えた場合、今まで契約していた各電力会社のお得なプランは引き継げない、ということです。具体的には東京電力の深夜電力プランや、東京ガス等とのセット割を組まれていた方が対象になります。切り替えをした場合、深夜電力割引などが使えず、経済メリットが下がる場合もあります。蓄電池は使い方によっては昼間に貯めた電気だけで夜間を過ごすことができますが、雨が続く梅雨の時期など、どうしても系統から買わざるを得ない日もあります。そのため、現状お得な電気プランを契約している方は、無理に切り替えをせず、電気代のお得な時間帯に不足分の電気を蓄電池に貯めておき、電気代の高い時間に蓄電池から電気を放出するという使い方も可能です。また、FIT期間が続いている方で、安い電気を買って、できるだけ発電は売電に回したいという方は、FIT期間中は電力会社を切り替えない方がお得かもしれません。
逆に、お得なプランではない状態で蓄電池を購入される方は、電気代を一気に見直すいい機会です。自社で独自に電力プランを提供されている場合は、蓄電池とセットでご提案するチャンスとなります。

蓄電池の設置で気を付けること

5.メンテナンススペースの確保

蓄電池の設置・施工を行う多くの場合、施工時や設置後のアフターメンテナンス時のためのメンテナンススペースの確保が必須となります。そのために、現地調査前にメーカーで決められたメンテナンススペースを確認し、スペースが確保できるか確認しましょう。

6.スケジュールの調整

通常、蓄電池の施工には、現地調査、基礎工事、本体施工の3工程があります。また、工期は1~2日と言われています。ここで押さえておきたいのは、基礎工事日から本体施工日までの間隔です。基礎工事では、蓄電池を固定する基礎部分をコンクリートで作ります。当然コンクリートはすぐに乾きません。そのため、乾くまでの時間を考慮し、本体施工日の1週間前には基礎工事が完了していることが理想です。

7.避けるべき設置場所

蓄電池にはメーカーで決められた動作保証温度があり、だいたい-10℃~40℃程度が多いかと思います。近年は温暖化の影響か日中30℃を超す日も珍しくありません。直射日光による機器内部の温度上昇や機器の保護のため、蓄電池は建物北側の直射日光の当たらない場所に設置することが推奨されています。また、駐車場のすぐ後ろや真横に設置する場合、車の衝突による故障、なんてことが起こるかもしれません。メーカーによっては車の衝突は保証されない場合がありますので、駐車場に近い設置場所の際は、保証が充実した蓄電池をご提案するとよいでしょう。

蓄電池の納品時に気を付けること

8.搬入ルートの確保

東京近郊エリアなどの狭小住宅が密集する地域に蓄電池を設置する場合、設置位置までの搬入ルート確保が重要となります。特に、玄関からの階段の有無によって、運送業者によっては1段ごとに追加料金が発生する場合もありますので事前の確認が重要です。

【確認すべき箇所】

  1. 道幅の確認、搬入車両の選択
  2. 設置場所までの階段の有無
  3. 設置位置が駐車場に隣接する場合、持ち主への車のご移動可否

9.配線ルートの確保

太陽光発電システムの設置と同様に蓄電池の施工時も幾多の配線を使用します。そのため、各機器間の配線の長さと配線ルートの確認が必要です。特に、既存で太陽光発電システムが設置されているご家庭で屋内パワーコンディショナの場合、脱衣所や上部階のウォークインクローゼットの中など、パワーコンディショナがどこに設置されているかによって配線の長さも大きく変わります。その他には、蓄電池から分電盤までの距離や太陽光発電システムのモニターからルーターの配線ルートなど、蓄電池の配線によって確認すべき箇所は様々です。

まとめ

蓄電池の設置には申請から施工に至るまで様々な事前確認が必要ですが、この9つのポイントをおさえることで、「確認しておけば良かった!」が減り、販売店様の負担軽減に繋がります。これらの事前確認事項をきちんと把握しているメーカーの蓄電池を取り扱うこともメーカー選びの一つのポイントではないでしょうか。

なお、本記事でご紹介いたしました内容は蓄電池メーカーによって手順や規格など対応が異なりますので、お取り扱いのメーカーに事前確認することをおすすめいたします。

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