2018年02月13日

売電ができなくなるってホント?太陽光発電の「2019年問題」って?

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2020年の東京五輪を今から楽しみにしている方々が多いと思いますが、太陽光発電については、その前年である2019年がひとつの節目だと考えられています。余剰電力を大手電力会社に買い取ってもらう契約が満了を迎えるケースが出現しはじめるのがこの年なので、「2019年問題」と呼ばれて注目を集めているのです。
最近は「契約満了後は電気を買い取ってもらえないのでは」という不安な声も、ちらほらと耳に入ってくるようになりました。今回は、電力小売の自由化もあり、今後の電力売買に不透明感が強まる中、「2019年問題」についてどのように考えるべきかを探ってみます。

1.2019年から始まる買取契約の満了

現在稼働する太陽光発電装置のほとんどは、大手電力会社による電力の買取を見込んで導入されたものです。国内で余剰電力の買取制度がスタートしたのは2009年11月でした。48円/kWという単価が非常に高い契約で、期間は10年とされました。2012年には現在の固定価格買取制度に移行し、買取単価は42円に設定されました。
買取制度の効果は大きく、太陽光発電設備の普及は急速に進みました。制度が始まった2009年には56万件だった住宅用の太陽光発電設備の導入件数は、2016年には205万件と3.6倍に増加しています。一定の単価で長期にわたって売電できる魅力が大きく評価された結果、現在では、一戸建て住宅における太陽光発電設備の普及率は7%を超えているともいわれています。つまり、14軒に1軒という高い割合で設備が導入されているのです。
このように大きな効果をもたらした買取制度ですが、契約には年限があったため、2019年11月以降、契約満了を迎えるケースが大量に発生しはじめます。同月だけで35万件もの満了を迎え、その後も毎年多くの設備がそれまでの売り先を失い、新たな売り先を見つけるなどの対応を強いられることになります。そのため、設備を保有する人々の間では「契約満了後はどうなるの?」という不安の声が広まりはじめています。

2.買取義務消滅後は相対取引で売電

現在の固定価格買取制度では、大手電力会社に対して、新規に設置された太陽光発電についてはすべて同制度に基づく買取契約を結ぶよう定められています。ところが契約が期限を迎えて終了した後については、大手電力会社に再度契約を結ぶ義務はありません。
そのため、設備を保有するオーナーが引き続き売電を希望する場合には、自身で新たに相対取引をする必要があります。農家が小売店に野菜をおろすのと同じで、設備のオーナーは自身の発電装置で作った電気を「小売」である電力会社に買ってもらえるよう、価格や条件などについて交渉を行うことになるのです。 そのときの売電単価は、市場価格に近いものになりそうです。なお、これは可能性として考えられるというものであり、制度として決定しているわけではないという点に注意が必要です。

今まで、固定価格買取制度に基づいて電気を購入する際には、設備の普及を目的に、電力単価は市場価格よりもかなり高額に設置されていました。そのためのコストを賄うために、消費者が支払う電気料金には「賦課金」が課されています。「賦課金」という原資があるため、市場原理に即していない割高な価格での買取が可能だったのです。しかし、契約満了後の相対取引の場合には、電力会社に特別な資金手当てがないことから、純粋に市場価格に基づいて買取価格が決められることになります。
そのような状況を受けて、オーナーにとってひとつの選択肢となるのが、大手電力会社以外の売り先を視野に入れて、売り先を幅広く検討することです。電力自由化を機に、電力市場――中でも家庭用電力の市場での積極展開を狙う企業が増えています。そうした中には、太陽光発電を中心とする再生可能エネルギーによる発電を付加価値として差別化を計ろうとしている企業もあるので、大手電力会社と再契約するよりも有利な条件で契約できるケースもありそうです。

3.蓄電池導入による全量消費も現実的な選択

「2019年問題」の解決策としてもうひとつ注目されている方法が、作った電気を全部自前で消費してしまうことです。ただし、そのためには蓄電池の導入が欠かせません。太陽光発電には、設置している家庭の電力の需要量と自家発電による供給量が常にマッチするわけではない、という無駄があります。太陽が出ている昼間は大量に電気を作れるため、発電量が需要を上回ります。売電するのであれば、余剰分を換金することができますが、全量を自宅で消費するのであれば、余剰分を蓄電池にためておく必要があります。
蓄電池は近年、急速に性能が上がる一方、価格は低下していることから、より導入しやすくなっています。政府も、蓄電池を使うゼロエネルギーハウスを今後の住宅政策の柱に据えていて、導入にあたっては各種補助金を利用することも可能です。また、災害時にはエネルギー源として役立つので、防災という面でも価値の高い設備です。
こうした点に着目すれば、蓄電池を導入することも、「2019年問題」に対処するための現実的な選択だといえるでしょう。

まとめ

現在の固定価格買取制度は、太陽光発電の普及を目的に制定された臨時の補助制度です。そのため、制度上は契約満了までの売電収入で、導入資金の大半を償却できるケースが多くなっています。そうしたオーナーにとって、電力会社との売買契約が満了した後は、より大きな売買利益が得られるような新しい販売先を見つけるチャンスかもしれません。

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